話のタネ(29)トランプは東洋が起源
意外なことに、トランプの起源は東洋にある。
これには2説あって、ひとつは中国起源説、もうひとつはインド起源説。
7世紀頃の中国に「銭札」という貨幣があった。
これには、紙に数字や符号が印刷してあって、人々は、賭博の道具としても用いたという。
これを12世紀頃、イスパニア人がヨーロッパに持ち帰ったのがトランプのもととなったという。
これが中国起源説である。
一方、インドには、古くから、皮や木製の円い板に動物や植物を描いた「ヒンズー・カード」というものがあって、占いや飾りの道具として用いられていた。
これを、ジプシーによってヨーロッパに伝えられたのがトランプのもととなったという。
これがインド起源説である。
これらをもとに、ヨーロッパでトランプが最初につくられたのが、14世紀のフランスにおいてといわれている。
イタリア、ポルトガルが、わずかに遅れて続いた。
もっとも、当時のトランプは、ハートやスペード、いわゆる「スーツ」と呼ばれれるマークによる分類がなく、1枚1枚画家の描いたもので、枚数も決まっていなかった。
スーツにしても、国によってさまざまで、今日私たちがよく知っているスペード、ハート、ダイヤ、クローバーの4種類のスーツをもつスタイルのものは「国際式」と呼ばれ、19世紀、国際会議を開いて決められたものといわれている。
ところで、、今日慣れ親しんでいる絵札のキングは、ヘンリー8世がモデル、クイーンは、その奥方と思いきや、ヘンリー8世の母親に当たるヘンリー7世のお妃であるエリザベスがモデルだといわれている。
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